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バグダッドのモモ 山本けんぞう

bagudatttonomomo60-89

山本けんぞう著
田内万里夫イラスト
アンドリュース・プレス刊



戦場には神様なんていない…

どうしてにんげんは戦争をするのだろう?

答えは、簡単だ。

戦争が好きだからだ。


にんげんは、いつも

戦争をなくそうと言っている。


でも、いつも

戦争をしている…

             
ずっと旅をしてきた。


生まれたら、捨てられて拾われた。

それから、逃げ出して、また拾われた。

そんな事を、繰りかえしていたら、味気なくていやになった。

あとは、ずっと、のら人生だ。

                      「バグダッドのモモ」より



世界中を旅した、ふさふさ毛の黒猫(♀)

自称(笑)さすらいのギャンブラー『バグダッドのモモ』(=黒猫)の目を通して

戦争の悲惨さが、余す所なく、描かれています。


黒猫の『モモ』が、市場で偶然出会った女の子「もも」と

その弟「びびちゃん」一家の、その後の運命・・・。


「もも」には、サッカー選手の兄と

歌のコンクールで優勝した「びびちゃん」、優しい父親・・・。

トマトを栽培している母親・・・。

恋人の「たるびのくん」

姉さん夫婦にも「ぽろみちゃん」という赤ちゃんがいました。

あの日、戦争がはじまるまでは・・・。




読了後は、心が折れました・・・。


何も知らされないまま

民間人を巻き込んだ戦争で、

市民の中からゲリラが生じ、

そのせいで、一般の市民が

戦闘の巻き添えになってしまう・・・。


家族や恋人・・・守りたい人がいても、

どうする事も出来ない・・・。


ゲリラというのは、志願した人だけがなるものだと

思っていたので、誰かに強制されてるという記述には

驚きをかくせませんでした。


著者は、東大法学部卒、NHK国際部記者です。

テヘラン特派員・プノンペン特派員をなさった後

2003年に、本書の初版が刊行されました。


簡潔ですが、良く考えられた上で

的確な表現で書かれています。


ページの右下に、小さな「バグダッドの黒猫モモ」の

モノトーンのシルエットがあります。

パラパラ漫画?でしょうか。


無機質なページが続く中で、

真っ赤なトマトのイラストだけが、

生命の象徴のように鮮やかで

なんだか、痛々しく感じました。


テンポも良くて、漢字少なめ、読みやすい149ページ。

シンプルなイラストも、とても好感が持てました。

図書館に「あるといいな」と思える魅力のある本です。


ただ、内容は「陽」か「陰」かでいうと「陰」ですね。

地域猫を、愛してやまない方には、

おつらい部分もあります・・・。

幼いお子様や、神経の繊細な方には、

個人的には、あまりおすすめしたくないですね。

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