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当世白浪気質 ~東京アプレゲール~ 杉山小弥花

touseiromann

杉山小弥花 作
秋田書店 刊

「ミステリーボニータ」に連載された漫画


   第1話 三番目の選択
   第2話 お嬢さんお手をどうぞ
   第3話 焼け跡のプロメィテウス
   第4話 美しき呪い
   第5話 放蕩息子の帰還
   第6話 楽園の条件
   第7話 すべて世はこともなし

アプレゲール=戦後派

昭和23年。

終戦後、間もなく闇市の残る帝都 東京を舞台に、
腕利きの美術品泥棒 吉田虎之助が活躍する。

秩父の元華族の、お宝を狙うハズが、
バスを乗り間違い、山奥に迷い込んでしまう・・・。

バス停で居合わせた老婆に、おにぎりを勧められ
ひと口食べて、気を失った虎之助。

おにぎりには、睡眠薬が入っていた・・・。

拉致された、山住村の旧家 真神家で、
市松人形のような美少女真神千越
(まがみ ちお)と出会う。

間もなく、16歳になる千越は、
村の安泰のために、山の神(白狼)の元へ、
嫁入りしようとしていた。

生贄である・・・。

村が危急の時には、生贄になる事が、
代々の真神家の当主の掟だった・・・。

狼のような瞳と霊力をもつ千越に、
一目惚れした虎之助は、
千越を連れ去り、ふたりで山を降りる。

深窓の令嬢と泥棒の、逃避行がはじまる・・・。

東京にある虎之助(=トラ)のアパートを、
ルームシェアして生活するが、自分の過去については、
何も語らないトラに対して、
千越は、かすかな不信感を抱きながらも惹かれてゆく。

実は、トラは、戦前は、深川の橘一家の子分だったが、
親分の小吉に無断で志願兵となり、中国にいたが、
戦後はシベリアで抑留生活を送っていた。

トラの隠された一面に戸惑いながらも、
千越は、命がけでトラを守ろうと活躍する。


絵はフツーですが、設定の面白さで楽しめました。

時代考証も緻密です。

解説を、一切入れず、全部、トラの口から
語らせる事で、キャラに奥深い魅力を与えていますね。

トラの表情は、ちょっとづつ、微妙に変わります。
トラの、心境の移り変わりも、見事に表現されています。

千越は、見た所、代わり映えしない風貌ですが、
狼の末裔であるとか、風変わりな口調などで、
特異なキャラに仕上がっております。
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